« 中央労働委員会、全面和解へ! | トップページ | 昇給凍結は実質賃下げ! »

65才までの継続雇用、実現成るか!

ユニオンスクエア252号 (2009年3月16日)

65才までの継続雇用、実現成るか!

繁忙期を前に有史常務が各事業所を巡回し、「雇用を守る」とご挨拶されています。このことは改正高年齢者雇用安定法の本格実施(21年4月)を睨(にら)んだ上での、ご発言であろうかと想像できます。ユニオンでは春闘において、定年を迎えた社員の技能にふさわしい再雇用後の賃金水準を交渉議題にあげます。

改正雇用安定法の経緯
  平成18年4月に施行された改正高年齢者雇用安定法の暫定(ざんてい)猶予措置が今年の3月末日で終了し本格実施されます。従って、300人以上の会社は、この法律の定めるところにより、定年の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の65才までの安定した雇用を確保するために、「高年齢者雇用確保措置」を講じる事になり継続雇用が義務化されます。
  法案が成立した3年前の平成18年4月にユニオンは希望者全員の雇用を求めて労使協定を結ぶべく団体交渉において最大限の努力をしました。この間『平河21』は更に踏み込んだ定年年齢の引き上げの要求など、二つの組合はそれぞれの立場で定年退職者全員の雇用の継続に努力しましたが、会社は当時の暫定(ざんてい)猶予措置である経営側の判断のみで一方的にルールを定め、二つの組合の意見を全く無視して継続雇用を希望する者も定年で解雇してきました。
  しかし、この猶予期限が今年の3月31日で終わり、平成21年4月1日より労使協定でルールを定める事等が義務化され、二つの組合の基本方針である希望者全員の65才まで継続雇用が実現することになります。特に最近では有史常務も各事業所において、雇用を守る姿勢を強く打ち出す発言などもされており、定年の廃止や定年年齢の引き上げ等も可能性として残されています。
  今回の交渉も『平河21』が引き続き定年年齢の引き上げの要求を掲げるのであれば、ユニオンも全面的に『平河21』のバックアップの姿勢を取り、共闘の姿勢で臨みたいと執行部では考えています。しかしユニオンでは定年年齢の引き上げは退職金の増額等、会社の負担が余りに大きすぎる為、現実問題として無理があると判断しています。一定の合理的なルールの下希望者全員の継続雇用制度を最低ラインの要求としてあげていきます。
 又、交渉議題の協定内容は60才以降の賃金の確保に集約されるものと思われます。継続雇用の賃金をどのように決めていくのか、さらに厚生年金と雇用保険のからみなどから、合理的な提案要求を行っていきます。少子高齢化の流れから、今後高年齢者の有効活用が会社の業績に反映していくのは明らかであり、65才までの雇用が義務化された以上、一定年齢であることを理由に賃金をいたずらに引き下げる事は、モチベーションの低下を招くなど、決して長(た)けた経営姿勢ではありません。この法律が施行された平成18年に比べ、さらに雇用情勢が悪化している状況にあり、誰もがやがてやってくる60歳のために一丸となって頑張って行きましょう。

雇用延長政策の背景
 今年の4月2日以降に60歳の誕生日を迎える人(昭和24年4月2日以後生まれの男子)は厚生年金の定額部分(国民年金相当額)が65歳まで一切でなくなります。それに加えて配偶者のいる人に加算されている加給年金額(396,000円)も出なくなります。合計で年金受給額は120万円程度減額される事になります。このような背景には年金財源の枯渇や少子化などに加え、大幅な平均余命の伸びがあります(年金受給者増)。そこで政策的に受給開始年齢を先延ばしにし、企業に継続雇用を義務化していきました。ここで問題となるのが再雇用後の賃金の決定です。ユニオンでは、年金や雇用保険の受給が最も有利になる賃金見直しなどを含めて要求をしていきます。

春闘要求骨子
 定期昇給の度に会社は雇用を守るので昇給はできないと言った発言を繰り返していますが、労働組合の調査では300人以上の黒字経営の印刷会社で、これ程低い昇給を実施している会社は見あたりません。いたずらに雇用不安をあおる事なくガラス張りの経営を行わない限り私たちは納得する事はできません。このような状況を踏まえ、ユニオンでは以下の通り3月13日に要求書を提出し団交を申し入れました。

                          要求書
一、 平成二十一年四月度より各人の基本給を月額で平均五千円引き上げのうえ、査定幅を縮小し五段階評価にするとともに、最低評価者の額を四千円とされたい。
二、下記、不利益変更された労働条件を従前の条件に戻されたい。
    ① 従来通り午後七時以降の残業に対し食事補助を支給すること。
    ② 繰り越し有給休暇の買い上げを従来通り実施すること。
    ③ 遅刻三回までは従来通り皆勤手当を支払うこと。
    ④ 傷病欠勤時の賃金を従来通り休業手当として支払うこと。
三、休眠中の社員持株会の当社株式、一株当たり純資産額を明示されたい。
四、六〇歳以後再雇用の処遇について。
五、その他、懸案事項に関して。

             ザ・コラム 【シリーズ年金①】
 国会の混乱で沈静化しているように見える年金問題。舛添大臣が「1年以内に解決」と力を入れた発言をしていた宙に浮いた年金問題も『ねんきん特別便』の空振りもあり、いっこうに解決の道は見えていないようです。この宙に浮いた年金5000万件のうち昨年末までに解決したのは5万件程度となっています。つまり、4995万件が未解決のままとなっています。この中には既に亡くなられた方も含まれていますが、おおよそ100万人の年金受給者が、もらえる年金をもらっていないと言われています(年金企画調べ)。
 この年金問題は大きく分けて、「宙に浮いた年金」と言われる部分と「消えた年金」と言われる部分があることは、ニュースなどを通じてお聞きになっていると思います。ユニオンに寄せられた組合員のご家族の年金問題の事例2件が各々の事例に該当しますので、シリーズでご紹介していきます。

私たちは、働く者の利益を考える平河工業社唯一の労働組合です。   

|

« 中央労働委員会、全面和解へ! | トップページ | 昇給凍結は実質賃下げ! »

団体交渉」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/145828/28747402

この記事へのトラックバック一覧です: 65才までの継続雇用、実現成るか!:

« 中央労働委員会、全面和解へ! | トップページ | 昇給凍結は実質賃下げ! »