初回賃上げ回答はゼロ円でした!
ユニオンスクエア254号 (2009年4月6日)
初回賃上げ回答はゼロ円でした!
●わずか数人の60才以後再雇用に『NO,』の回答。
春闘第2回団体交渉 4月2日(木)18:30~21:30
賃上げに関する初回、回答は0円でした。理由は業績が悪いからとの事で、労働分配率や会社の資産内容の説明は全くなく、誠実な団交とは言い難い交渉でした。また、この日は30歳以下の社員の内、歩合給又は生産手当の支給されていない人(事務、面付、刷版等)に一律2000円の調整手当を付けると回答がありました。これに対し、「刷版でも歩合のついている人がいるのでは?」と質問すると会社は急いで確認の打ち合わせをするなど、その場しのぎで作り続けた賃金体系のデタラメぶりを露呈しました。
また、会社が拘(こだわ)る30歳の根拠も些(いささ)か不明で、社員間の昇給基準線の崩壊は既に35歳前後の人にまで拡大しているし、年齢だけで判断すると、たとえば大学を浪人して入学した人等の格差を是正できないので、入社年度で判断すべきである、と求めましたが会社はかたくなに30歳以下にこだわりました。組合は30歳以下の年齢は何月何日の時点で見るのですか、と質問を替えると会社は4月10日とか4月1日とか3月20日とか回答がくるくる変わり、結局思いつきの答弁に終始しました。就業規則や新卒採用の求人票で約束した定期昇給を数年にわたり安易に反故にする前に、まず高額な役員報酬をカットした上で社員に痛みを求めるべきではないでしょうか。
※ちなみに地方自治体トップの知事給料のカットが39都道府県で行われました。大阪、岡山、熊本、高知が30%カット。東京都の石原知事は10%カットで138万円、茨城は50%。給料カットをしない自治体でも退職金4000万円を全額カットした長野など、財政再建に努力している。また、これらに加え管理職の賃下げを青森、茨城、京都が実施している(4/3朝日)
今回の団交終了間近に、常務から「組合は今の会社の現状をどのようにすれば良いとお考えですか」と逆質問がありました。これに対し、組合は「経済情勢の悪さももちろん関わっているが、当社と同じような仕事をし、より小規模で歯牙にもかけなかった「日経印刷」は10年間増収増益で既に当社の前を歩いている。僅か1~2年で9割の仕事を失った「金羊社(きんようしや)」も業態変容をとげ、順調に伸びています。目立たないですが、優秀なブレーン、優秀な社員が必ずいるはずだし、その意見を聞く経営者がいたのだと思います。もっと小規模な「こだま印刷」の工場長は先進的な印刷のノウハウを持ち、印刷業界に惜しげもなく公開する等、やがて業界のリーダー的存在になるのではないでしょうか。これらの会社よりも財務的にも、人材的にも圧倒的に優位な立場であった当社は、社員教育やデジタル化の遅れ、何よりも社員を差別化した取り扱いがあり実質10年間、減収減益を続けている、一部上場企業なら役員を総入れ替えするのではないでしょうか」と答えました。
団交議題ではありませんでしたが常務から、金羊社の浅野社長、三省堂印刷の月岡社長、日経印刷、東京リスマ等の話題がでました。組合の総合的な見解としては、平河工業社の得意としている分野は徐々に減少してきている。しかし同じ状況の日経印刷は果敢にデジタル化を進め大規模工場を落成させるなど成長はいちじるしい。レコードジャケット製造大手の金羊社は音楽媒体がCDに替わり1~2年の間に9割以上の仕事を失いましたが、会社の蓄積された技術力を社員一丸となって新たな需要の創出に当て成長を続けています。社員が一丸となれた根幹は「会社は人を豊かにする為の道具である」との経営方針ではないでしょうか。今や東京圏の印刷会社の間では注目度ナンバーワンの会社となっています。
平河工業社は経営方針が見えないまま、設備過剰といわれる普通(特徴のない)の印刷会社と同じ路線を歩き始めています。 会社が不当労働行為をくり返してきたこの10年間はまさに失われた10年間であったのではないでしょうか。不況の中、伸びている会社の共通点は例外なく経営者が施策を講じ、社員の団結、協調に力を注いでいる事に尽きると思います。
●60歳以後継続雇用制度
ユニオンスクエア第三号でもお知らせしましたが、会社は再雇用の対象者を直近の評価が連続して4回ともA評価であり、且(か)つ賃金を半分にカットして再雇用するとの事でした。しかし、法律は全員の雇用継続を求めています。ただ、法律は景気の極めて悪い地方の小都市や零細企業、家内工業などを含める為、どうしようもない経営状況の場合、過半数代表者と話し合って、一部制限する事が可能となっています。
さて、常識で考えて問題になるのが、60歳になったら全員解雇させるいわゆる『60歳定年解雇容認協定書』に誰が印を押すかと言うことです。社員全員にやがてやってくる60歳です。一緒に長年働いてきた先輩達の目をまっすぐ見つめながら、この『60歳定年解雇容認協定書』に印をつく事ができる社員が果たしているのでしょうか?
ここで危惧するのが、かねてより噂のある、日付を抜いた辞表を書かされている数人の社員の存在です。この噂の真意を問うべく、「彼らの弱みを巧みに突き、死にものぐるいで過半数の信任をとらせたり、ユニオンの脱退勧誘などをやらせているのでは無いか」と質問しました。常務は一瞬驚いた様子でしたが「そういう人を使ってまで、会社はそのような事はいたしません」と厳しい口調で反論しましたが、組合は「そんな事はない、ニクミの幹部にも書かせているでしょう」と決めつけて反論すると、全てを認めるかのように沈黙してしまいました。組合は当初60歳以後の賃金を80%として継続雇用を要求していましたが60歳到達時賃金額の70%ダウンまで譲歩した上で、全員の雇用を法定の63歳までとして、現在話し合いを続けています。
ザ・コラム 【シリーズ年金③】
組合員の奥様が有限会社(電気工事店)の営業事務をされていました。雑談の中で、うちの女房の会社は健康保険が無い、厚生年金と雇用保険には入っているとの話がありました。給料は時給でそこそこ良いのですが10年間同じで厚生年金の保険料も同じとの事でした。後日、詳しい状況を聞き、その会社にお電話をしましたら、社長から経理担当者にかわり、しどろもどろになってしまいました。察しの良い方はお気づきと思いますが、厚生年金の保険料を会社が「猫ばば」していた事例でした。正に消された年金がトータルで15年ありました。組合では対応できず、奥様は退職した上で弁護士に入ってもらい、2年間遡って保険料を納めさせ、13年分の保険料は全額返還されました。その数ヶ月後その会社は廃業してしまいましたが、もし気づかなかったら、無年金者になってしまうきわどいケースでした。
共済からのお知らせ
小学校入学、中学卒業のお子様に、お祝いの共済金が出ますので、請求漏れのないようにご注意ください。また、死亡弔慰金は配偶者の父母も含まれますのでご確認下さい。
私たちは、働く者の利益を考える平河工業社唯一の労働組合です。
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