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2009年8月

夏季一時金、また未妥結のまま終了!

ユニオンスクエア260号 (2009年8月17日)

夏季一時金、また未妥結のまま終了!
『罪と罰』 日常起こりうるミスに懲戒処分は必要か?

夏季一時金総括 
  『団体交渉はおしゃべりでなく取引』・・・だから結果は協約で記名押印する。これは中央労働委員会公益委員の渡辺章先生の講習会でのお話です。団交にあたり書面交換を約束したにも関わらず、今回も一方的に打ち切られた夏季一時金団体交渉を顧みて、我々に粘り強さがないのか、会社が不誠実なのか、言わずもがなです。
  さて、下記の表のごとく、世間一般の一時金の回答妥結状況が出そろってきましたが、平河工業社の一時金が同業他社と比較して高いのか安いのか、会社は誠実に社員の生活を考えているのか、客観的な判断がつきかねる現実が見えてきます。
  当社の賃金制度は歩合給が有る人は、一時金が低い傾向にあることはご存じの通りです。また、入社時や入社後特別な手当をもらった人は一部の方を除いて多くを語らない傾向に有り、整備されていない賃金体系が問題として顕在化しつつあります。平河工業社の賃金制度が『必要な社員が辞めない程度』に積みあげた結果として今があるなら、抜本的な見直しを急ぐ時期が到来しているのかもしれません。
『罪と罰』ミスと懲戒 
 最近この固定的に支払われてきた一時金から、一定の仕事上のミスに対して減額するといった、とんでもない事も行い始めています。いわゆる10万円以上のヤレは始末書をとり、更に一定の額を一時金から差し引くといった方法です。始末書は平河工業社の就業規則の規定で、懲戒処分のなかの『けんせき』処分にあたります。
  従来からヤレに対して『QCレポート』なるものを書かせる事が行われてきました。会社の説明では『ペナルティーを与えるのでは無く、失敗に対峙(たいじ)し、自覚を促(うなが)す事が目的』との説明を行ってきました。幸いこの事は一定の効果を生み、ミスは減ってきたとの報告を受けています。組合としては仕事上のミスに対して、実名を出して回覧する方法に疑問を感じつつも、ポカミス撲滅対策の必要性からあえて問題点の指摘は控えてきました。しかし、ここへ来て給与(一時金)の一部を減額する処置もとられています。
  就業規則に定めの無い理由で、始末書を書くか書かないかは個人レベルの問題もあるかもしれませんが、将来に禍根(かこん)をのこす以上、合理的な理由のない『けんせき』処分に甘んじるべきでありません。
  「始末書を出さないなら懲戒(ちようかい)を出す」等と恫喝(どうかつ)しても、社員のモチベーションが上がるとは到底考えられません。会社に業務命令権や懲戒権なるものが存在するのでしょうが、一時的な感情で伝家の宝刀を振りまわすのであれば、それは懲戒権の濫用(らんよう)でしかありません。懲戒処分が、労働者に経済的不利益を与えたり、その名誉・信用を害して精神的苦痛を与える措置であるため、懲戒権の濫用と評価される場合、処分の無効に加えて使用者の不法行為が成立します。組合は不合理なゴリ押しには毅然とした態度で臨むことは、昔も、今も、これからも変わらない事を明言します。

ボランティア 
 台風9号の影響で9日夜から西日本を襲った豪雨は、幼い子どもを持つ家族をのみ込んでしまいました。家族4人で避難中に死亡した一家。自宅から南東約6キロの同町円光寺の田んぼで寄り添うようにして見つかるなど、胸がいたみます。
 そんな中、洪水の後片付けに一斉に動き始めたボランティアの出動に心を動かされます。サラリーマンにとって貴重なお盆休みを炎天下の泥だらけの作業に費やす姿に、本当に頭が下がります。上部団体を持たない労働組合のボランティア活動の難しさを思いつつ支援できる体制作りを目指します。

夏季一時金妥結状況
大日本印刷  600500   35歳平均   妥結
凸版印刷    522395   35歳平均   妥結
共同印刷    503482   35歳平均   妥結
大昭和      544900   前年       妥結
壮光舎      456534              妥結
日新印刷    477712              妥結
光村印刷    217315              妥結
新日本印刷 267048       妥結
三晃印刷  400000       妥結
大光印刷  470692  京都   妥結
平河工業社 積上げ額0円    未妥結

ザ・コラム 【残業代の計算方法】    

歩合給の残業割増計算方法
結論からいうと、当然割増賃金の基礎にはいります。ただし歩合給の場合、計算方法が以下の式のように通常の残業割増し計算方法と異なります。
 通常の割増賃金計算方法 【歩合給÷所定労働時間×1.25×残業時間】
 歩合給の割増賃金計算方法【歩合給÷ 総労働時間 ×0.25×残業時間】
この計算式で試算しますと、今回の改正により平河工業社が負担する割増賃金の総額は多めに計算しても年間約7,500,000円の増加にとどまります。 (労基法施行規則19条)
【二つの不利益変更】
年次有給休暇の買い上げ中止
正確な有給休暇の買い上げ価格は不明ですが、サンプリングから推定すると平均で1日当たり2800円位となります。さらに1人平均7日分の買い上げを中止したと推定すると
 ●2800円×7日×350人=6,860,000円の支払いが減少したことになります。
前残業手当
割増のつかない前残業手当による不利益も大きい数値です。
1日当たり15分で1ヶ月300分、年間60時間分も割増が付かなくなりました。
計算基礎賃金の時間給を平均2,000円とすると割増賃金が500円ですから年間30,000円となり社員数350人とすると10,500,000円の不利益変更となります。
 以上の2点を合算すると10,500,000円+6,860,000円=17,360,000円となり、歩合給で増加した会社負担分を上回ります。
 歩合給対象者の割増賃金(7,500,000円)は会社が負担しなくてはならないにも関わらず、その負担を全社員に転嫁していった様子が数値から読み取れます。もちろん賃金の引き下げは社員の同意のみによって変更が可能であることはいうまでもありません。

私たちは、働く者の利益を考える平河工業社唯一の労働組合です

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